歴史学の先生の話。

その一
  あるフランス人がききました。
   研究の専門は?
フランスです。
   時代は?
中世です。
   中世のどんな?
えーっと荘園制とか
   どこのあたりの?
ラン、ランスに残っている土地台帳を見てですねー。
   あんた日本人だろ?それ見て何するの?


その二
  
 中国四千年の歴史というけど、今の形になったのは清からで、たかだか三百年くらいのものです。


その三

 日本人は歴史好きというとたいてい戦国時代とか上に反旗を翻す時代が好きだけど、中国のひとはそうではないらしい。

 唐と宋の間、五代十国(いろいろな国があって統一されていない時代)が専門です。
 というと
そんな変な時代研究しないでくださいよ。中国には良い時代がほかにあるんですからー。
 つまり統一されて治世が安定している時代を研究してほしいらしいです。


その四

例えば歴史の教科書に載っている一行の記述さえも資料をあたって、その資料が間違いではないか実地をあたって調べたりと、小さな小石を積み上げていった結果なのです。

ふつう書物や論文には、その過程での失敗は書かれないけれど、数しれない失敗があるのです。


コメント

ほむほむ
2010年6月13日23:18

たしかに、自分が好きなのは戦国時代というか混沌としてる時代ばかりです。
父親の影響で三国志とその前後の時代が大好きだったので、
たくさんの本を読んだ記憶があります。

安定した時代にも苦労があったり、面白いことはたくさんあったんでしょうけど、
読んでる自分としては、スリルというか…。
混沌とした中でどう未来を切り開くんだろう?みたいなワクワクが欲しかったので、
そういう戦国時代が好きですね。

nassie
2010年6月14日1:04

書かれた事実の後ろに書かれていない現実・真実がいっぱい隠れているのに、そこを捨ててしまう歴史学って何なんでしょうね。
一つの事実の向こうに歴史を見るのは歴史『学』じゃ無いんだ、歴史学者によると。
ふ~ん、て感じ。

ミハーハハ
2010年6月14日10:11

エカテリーナさん

中国でも例外的に三国志は人気があるそうですよ。わたしもしっかりと読んだことはありませんが、司馬遼太郎の「項羽と劉邦」は夢中でよみました。

乱世にはドラマツルギーがありますよね。


nassie.nassy様

「学」とつくからにはやはり文献を丹念にたどり歩くというのが基本らしくて・・・

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